今すぐここで抱きしめて
「歩美さん、お誕生日おめでとうございます!」
少し鼻にかかったような甘い声に反応して、目の前のパソコンから顔を上げると、入社3年目になる彩ちゃんが、可愛らしくラッピングされたプレゼントを私に差し出してきた。
入社当時からずっと面倒見てきたせいか、
「ありがとう。……って、何よ、コレ」
「矯正下着でーす。だって、もう30でしょう? そろそろ重力に負けるんじゃないかと思って」
こんな事を先輩である私に言えちゃうぐらい懐かれている。
っていうか、
「私、まだ29だけど!?」
「えーそうでしたっけ? でも、アラサーじゃないですかぁ」
悪気があるのかないのか、ニコニコと笑顔でサラッと言っちゃう彩ちゃんはまだ23歳で、
「あのね、彩ちゃん。29と30の壁って、ものすごーーーーく厚いのよ!? 分かった!?」
きっと、この1歳の重みを全然分っていない。
少し鼻にかかったような甘い声に反応して、目の前のパソコンから顔を上げると、入社3年目になる彩ちゃんが、可愛らしくラッピングされたプレゼントを私に差し出してきた。
入社当時からずっと面倒見てきたせいか、
「ありがとう。……って、何よ、コレ」
「矯正下着でーす。だって、もう30でしょう? そろそろ重力に負けるんじゃないかと思って」
こんな事を先輩である私に言えちゃうぐらい懐かれている。
っていうか、
「私、まだ29だけど!?」
「えーそうでしたっけ? でも、アラサーじゃないですかぁ」
悪気があるのかないのか、ニコニコと笑顔でサラッと言っちゃう彩ちゃんはまだ23歳で、
「あのね、彩ちゃん。29と30の壁って、ものすごーーーーく厚いのよ!? 分かった!?」
きっと、この1歳の重みを全然分っていない。