sweet memory





「もう奏大くんは貴女の所には帰ってこないわよ」

「えっ?」

「これを見てもまだ気付かない?」

「……あっ…」

「クスッ…気付いたようね」








野上麻衣の首もとを見ると、そこにはうっすらと消えかかってはいるがキスマークが付いていた。








「嘘…」

「見えるところは止めてって言ったのに聞いて貰えなかったのよ。奏大くん、私が心配なん…」

「それ、本当に花菜の婚約者が付けたものなんですか?」








穂波は野上麻衣の言葉を遮って話し掛けた。




< 148 / 324 >

この作品をシェア

pagetop