sweet memory
「律っ!」
「兄貴…奏大くん…」
「花菜の容態は!?」
「それがまだ…」
「ちっ…」
奏大は苛つきを抑えられなかった。
穂波は花菜の婚約者がどんな人なのかを見ようと、下げていた顔を上げた。
するとそこには、自分がよく知っている顔があった。
「えっ?!隼兄…ここに奏兄がいる」
「っ!兄貴!?」
「穂波……隼大」
「奏兄が花菜の婚約者ってこと?」
「あぁ…。花菜から穂波という名前の友達がいるとは聞いていたが、やっぱりお前だったか」
「っ…」
穂波はまさかの展開に、驚いていた。
そして、それと同時に怒りが増してきた。
穂波は奏大に近付くと、頬を叩いた。
いきなりの展開に、その場にいた全員が驚いた。