sweet memory



「ねぇ、奏兄。政略結婚だかなんだか知らないけど、花菜を大切にできないなら…」

「おい…誰と誰が政略結婚だって?」

「違うの?花菜がそう言ってたけど…」

「っ…!」

「ヤバイ…」

「律?」

「アイツが政略結婚だって思ってるの、俺のせいかも…」








律は奏大と顔合わせした時に、花菜の発言を訂正しなかった事を思い出した。
創は不思議に思いつつ、律に問い掛けた。








「おい…律。ちゃんと説明しなかったのかよ」

「だって…花菜に何て言って良いか分からなかったし、奏大くんが伝えるかと思って…」

「…ハァ~…。全ての元凶は俺だな」

「どういうこと?政略結婚じゃないってこと?」

「あぁ…」








奏大が説明しようとしたその時。
診察室から医者が出てきた。




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