sweet memory
あれ?
ここは、私の家の前?
「花菜」
「…っ…誰?」
「……思い出してないか…。まぁ、いい。8年後、記憶が戻っていなくても、俺は約束通り迎えに行く。だからその時までは……もう会わない」
「……」
「花菜…必ず16才になった時に迎えに来る。その時まで会えないのは残念だが…俺はいつも近くにいるから」
「……」
「…花菜…愛してる」
「……な…く……」
奏くん…。
ずっと、ずっと私の事をこんな風に思っていてくれたんだね。
『うん。……なのに私は奏くんを信じてあげることが出来なかった』
…きっと奏くん、辛かったよね。
それなのに、約束した通り16才に迎えに来てくれた。