sweet memory





「花菜 ~!今日も来たよ」

「おっ、みんな来たな」

「淳平さん…また来ていたんですか?」

「副社長命令だからね~。今の俺は、花菜ちんの側にいることが仕事なのよーん」

「何それ…。奏兄は何を考えてるのかしら?」

「奏大にとったら、花菜ちんは大切なお姫様だからね。本来だったら、自分がずっと付き添っていたいのに、立場上それが出来ない。だから俺が代わりにここにいるってわけ」

「……ねぇ、ずっと思ってたんだけど、律先輩達と奏兄って知り合いだったの?」

「……あぁ」

「でも、花菜は何も覚えてないみたいだけど…」








穂波は不思議で仕方なかった。
花菜からは奏大とはお見合いで初めて会ったと聞いていた。
しかし、花菜が倒れたあの日。
奏大達が話していた内容を聞く限り、昔からの知り合いだったのではないかという仮定が、穂波の中で出来上がっていた。
それは隼大も同じだったようで、穂波の言葉に頷いていた。




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