sweet memory
次の日の朝。
花菜はいつも通りの時間に目が覚めた。
目が覚めた花菜は、側に奏大がいる安心感と、記憶が消えていない喜びで微笑んでいた。
実は昨日寝るときに、夢ではないかという不安を感じていたのだった。
しかし、実際に目を覚ますと、昨日の出来事は夢ではなく、現実であったと分かり、花菜は安心したのだった。
「…どうした?」
「あっ、おはよう。奏くん」
「あぁ…おはよう」
「あのね…昨日の出来事が夢だったらどうしようかと思ってたんだけど…夢じゃなかったから安心していたの」
「…それは俺の台詞だ。起きたら花菜の記憶がまたなくなっていたらどうしようかと思っていた」
「フフフッ…」
「何がおかしい?」
「考えることが一緒だなぁ~って思って」
「…そうだな」
奏大は花菜の頭を撫でた。