sweet memory






「あら、奏大に花菜さんじゃない。随分早かったのね」

「…そのまま来たからな」

「こんにちは」

「もう、奏大は相変わらず素っ気ないわね…。花菜さん、今からでも考え直した方が良いわよ?こんな無愛想。我が息子だけど私なら御免だわ」

「母さん…」

「いえ、私は奏大さんと結婚することが小さい頃からの夢だったので、大丈夫です。って言っても、記憶を取り戻したのは最近なんですけど…」

「えぇ、奏大から聞いているわ。まさか、奏大がそんなに一途だとは思わなかったわ。でも…よく考えて見たらロリコンよね」

「母さん!」

「フフフッ…冗談よ」

「そうですか…」








奏大はどっと疲れが出たかのように、溜め息を着いた。
それから奏大の母、瑞穂のペースに終始巻き込まれる形で、家の中へ足を進めた。




< 227 / 324 >

この作品をシェア

pagetop