sweet memory
「あかねちゃん?」
「ううん、律もだいぶオーラが柔らかくなってきたなぁって思って…」
「あぁ…そういえばそうだね」
「これで少しは前に一歩踏み出せると良いんだけどね…。まだ難しいかしら?」
「あかねちゃんは何か知ってるの?」
「…あら、花菜は知らなかったの?」
「えっ?」
「……まぁ、あのシスコン男が言うわけないか」
「どういうこと?」
「律が自分から言ってくるのを待っててあげなさい」
「えっ、あかねちゃん?どういうこと?」
「さぁね」
そう言い残すと、あかねは花菜から逃げ出した。
「ちょっと待ってよー!あかねちゃーん!」
花菜は一生懸命、あかねのことを追いかけた。
しかし、あかねは止まることなく、そのまま逃げ切ってしまったのであった。
花菜は仕方なく、その日はそのまま家に帰ったのであった。