sweet memory
2人は創に別れを告げると、花菜のクラス発表を見に、掲示板の前に移動した。
「あ、花菜あったぞ。Sクラだ」
「本当だ」
「よし、姉妹クラスだから行事関係は花菜と一緒だ」
律が花菜の頭を撫でていると、遠くから律を呼ぶ声が聞こえてきた。
友達だったようで、律は花菜に教室までの行き方を説明すると、呼ばれた方へと走って行ってしまった。
そんな律の後ろ姿を見送ると、花菜も教室へ移動した。
教室へ移動すると、殆どの生徒が集まっていた。
花菜はそのまま席に座った。
するとそこへ、一人の女の子が近づいてきた。
「おはよう。私、西條穂波(さいじょう ほなみ)よろしくね」
「私は雨宮花菜。よろしく」
これが花菜と穂波の初対面であった。
それからというもの、花菜と穂波はいつも一緒にいた。
二人は仲良くなり、親友と呼べる間柄となったのである。