sweet memory





「さっ、目的地はマンションでいいかな?」

「あっ…はい…」

「何?さっきとのギャップに驚いてる?」

「はい…。前から思ってたんですが、そのオンオフの切り替えのスイッチっ
てどうなってるんですか?」

「スイッチか…。花菜ちん面白いこと言うね~」







淳平は花菜の言葉に思わず笑ってしまった。








「まぁ、花菜ちんはしっくりこないだろうけど、俺基本的にはこんな感じだよ?ほら、奏大の仕事柄、誰が何処で見ているか分からないから、奏大にも外や他人の前ではあんな感じだしね。それに、花菜ちんに対してだって、奏大の婚約者である以上は同等の扱いをしないしないといけないからね」

「仕事とプライベートを分けてるって事ですか?」

「そんな感じかな?奏大の親友とは言え、一応社員と副社長様だからね。俺らの関係を知らない人も当然いる。タメ口を使おうもんなら、あそこの会社は…って会社自体の評価が下がる。だから、俺も創も人前では気をつけているんだ」

「なるほど…」

「ま、社会人になると色々あるんですね~。学生生活の方が断然楽しいから、満喫しないと駄目だよ」

「はい」







淳平の言葉に、花菜は笑いながら受け答えた。




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