sweet memory
淳平が言った通り、奏大は8時に帰ってきた。
奏大が帰ってくる頃には顔の赤みも消え、花菜は普通に出迎えることが出来た。
「奏大さん、お帰りなさい」
「あぁ…ただいま」
「そう言えば大丈夫でしたか?」
「ん?何がだ?」
「ほら、指輪とストラップです」
「あぁ…。プライベート用は仕事中に使うことはないから問題ない。まぁ、指輪に視線がいく事もあったが、そんなに質問攻めにされたわけじゃないから大丈夫だ。まぁ、しつこかったのは淳平くらいだ」
「そうなんですね」
「……そんな事を聞くと言うことは、大変だったのか?」
「もう凄かったです!穂波ちゃんが朝一で見つけて色々聞かれて…」
「穂波…」
奏大は花菜から発せられた『穂波』という名前に反応した。
そして、次第に眉間に皺を寄せていた。