sweet memory
*不穏な空気
初めて学校に指輪を付けて行ってから1週間が経ち、奏大が言うように、周りも指輪について騒がなくなって、平穏に学校生活を送っていた。
そして、今日は日曜日。
花菜は奏大と、ショッピングセンターに出掛ける約束をしていた。
「奏大さん、お待たせしました」
「じゃぁ、行くか」
「はい!」
奏大と2人で出掛けるのは、先週水族館へ行って以来となる。
今日の予定は、不足している食器や調理器具等を調達する目的で出掛けることになった。
元々奏大が用意してあったものは基本的な物しかなく、どうしても料理する上で足りないものが出てきてしまったのだ。
昨日も奏大は休日出勤をしており、淳平が言っていた週末よりも前倒しの月曜日から更に仕事が忙しくなるとの事。
土日も休日を返上する事が決まっている為、2人で買いに行ける日が今日しかなかった。
今度いつ2人で出掛けることが出来るのか、まだ見通しが立っておらず、花菜は今日一緒に出掛けることをとても喜んでいた。