sweet memory
それから2人は色々買い物を済ませ、レストランで休憩をしていた。
「あら?奏大くん?」
2人が注文した料理が来るのを待っていると、お店に入ってきた1人の女性が話し掛けてきた。
その状況に奏大は眉間に皺を寄せていた。
「久しぶり!」
「……」
「もう、相変わらず無口なんだから~!今日はどうしたの?まさか、こんなところで会えるだなんて、奇跡…ううん、やっぱり運命よね~!あっ、私もご一緒して良いかしら?」
「……断る」
「えぇー、いいじゃない。……あら?一緒にいるのは妹さん?」
その女性は奏大しか視界に入っておらず、花菜の姿に今気付いたようで、あろうことか花菜の事を妹扱いしたのだ。
ただでさえ、その女性の登場に気分を悪くしている奏大だったが、更に眉間に皺を寄せる結果となった。
しかし残念な事に、その女性は奏大が機嫌が悪いことに全く気付いていなかった。