道なき恋
ほとんど毎日のように

携帯の電池が無くなるまで話していた。

毎日夜の10時過ぎに帰っていた。

「ただいま」

と言って部屋に入る

「……………」

嫌な空気感が漂ってる。

もう1度

「ただいま……」

リビングの電気は消えていたので、

明かりをつけた。

そこにはムッとしていると言うよりも

怒りに満ちた、

妻が居た。

「なんだ、

電気も付けないで何し…

てんだ？」

妻の怒りに満ちた顔を見たら、

少し噛んだ。

しばらく沈黙していたが、

先に妻が沈黙を破る。

「そんなに帰って来るのが嫌なら、

離婚しても良いんだよ！

ねぇ！

一緒に暮らすのが嫌なら

本気で別れても良いから！」

離婚の話しを始めた。

「はぁ？ …………」

私は何も言わずに

仕事着から部屋着へと着替えた。

妻はそれが我慢出来なかったらしく

「何とか言いなさいよ！

何で黙ってるの？」

と声を荒げて興奮しながら泣き出した。

そんな妻を無視して、

シャワーを浴びに行った。

服を着て出て来ると、

まだ泣いていた。

仕方が無いので、

ビールを一気飲み干してから、

晩御飯を自分で作った。

と言ってもインスタント食品だが。

食べ終わってから

「……分かった。」

とひと言だけ言って璃子に、

メールを入れた。

「妻から、

離婚を言い渡された。

私も離婚に応じようと思う。」

と書いてメールを送った。
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