道なき恋
「なら、改札口で待ち合わせね。」

とメールして、

改札口で待っていると、

「ゴメンね」

と微笑みながら言って近づいて来た。

「何を食べる?」

と聞いたら

「誘ったのは、

まー君だから、

まー君が決めて」

と言いながら、

歩き出そうとしてる。

「なら、パスタなんかどうかな?」

璃子の後を追う。

「うん、パスタが良いね。」

パスタにした理由は、

好き嫌いが多い璃子が

何度かパスタを食べてるのを

見た事があったからだ。

お店に入ると、

客はそれほど入っていなかった。

まぁ、

3時近いから、

ランチタイム程は、

混まないのは当たり前だ。

学校帰りの女子高生や

打ち合わせで来てるサラリーマン、

友達とお茶をしている

おばさんたちと

いろんな人がいる。


「いらっしゃいませ。

お客様は、何名ですか?」

見たら2人なのは

分かると思うが……

「あ、2人です。」

「禁煙と喫煙席のどちらが

宜しいですか?」

「禁煙席で、」

2人ともタバコは吸わないからだ。

席に案内されて、

璃子と私は向かい合って座った。

メニューを見ていたら、

璃子がこう言った。

「和風が良いな。

今日はそんな気分」

と言ってメニューを閉じた。

「選ぶの早いね。」

私が言うとニコっと微笑んだ。

私は食事を選ぶのが遅い。

なぜなら、

食事にかんしては優柔不断なのだ。

「たらこパスタにしよう。」

悩んだ割には普通だ。

「和風キノコパスタと

たらこパスタを

ドリンクバーのセットで!」

と注文した。

「あ!

あとキノコのピザを一つ」

と追加した。
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