道なき恋
「ここで良いかな?」

と言ってトレーを置こうとしたら

「あっちが良いかな!

あっちのがゆっくり座れそう。」

と言って

4人がけのボックス席に座ってた。

「ちょっとトイレ行って来るね。」

とリュックを持って行った。

流石に作業着で、

デートは出来ないと思って

着替えを持って来ていた。

トイレから出て来たら

「やっぱり…イケメンだよね。」

今まで一度も言われた事ないから照る。

「いただきます。」

と、また同時に言って食べ出した。

「まーくん…ちょっと…

トイレ行って来るね」

少し恥じらいながら言った。

「あ、…うん」

本当にプラトニックな関係だ。

私もトイレと立った。

「まーくん!

なんで?

リュックを置いて行ったの?」

なんで?おこられてるんだ?

「え? なんで?」

訳が分からず答えた。

「この中に全財産が入ってるんだから…

持って行かれたら、

わたし生きて行けないよ!」

と言われた。

そのリュックに璃子の

全財産が入ってるの知らなかったが

「ごめんね…

次からは、気をつけるよ…」

とあやまったら…

「全財産取られたら…」

ニッコリ微笑みながら…

「責任とってよね。」

冗談か?ホッとした。

後で、聞いた話だが…

本気で言ってたらしい。
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