道なき恋
1〜2ヶ月が過ぎた頃に
また羽賀さんからパンの催促が来た。
「ねぇねぇまだパン持って来てくれないの?」
毎日の様に朝3時起きして、パンを作ってたので、徐々に自信はあったのだが、やはり断った。
「その代わり羊羹良かったらどうぞ」
っと言って誤魔化したが羽賀さんは私を睨んでいた。
姐御肌の羽賀さんは睨みを利かすと恐いのだ。
「良かったじゃあないですか? 大好きな羊羹貰えて」
と璃子がフォローしてくれて正直助かった。
羽賀さんは璃子とは、メールや電話でやり取りするぐらいの仲だったので、璃子の言う事は、以外と聞き入れてくれる。
しばらくすると、璃子も羽賀さんがいない時でも、話し掛けてくれる様になっていた。
その会話の中で璃子には、話して無い事が良く出て来るのだ。
「あれ?何で知ってるの?」
と尋ねると璃子はこう答えた。
「あ! ごめんなさい…羽賀さんに聞きました。」
璃子の顔に緊張の糸が走った。
「へ〜そうなんだ。」
と私が笑いながら答えると璃子はホッとした顔を見せた。
それからしばらくは、距離を置かれているような感じがした。
年末年始はやっぱり忙しくて、
私は、日に2回、多い時には3回も配達に行く事も度々あった。
そんな時に
「何時も、一生懸命ですね」
「一生懸命な人ってカッコ良いですよね」
と微笑みながら言ってくれた。
「そうですか? ただのおじさんですよ」
と返すと少し笑いながら
「幾つ何ですか?」
と聞き返して来たので
「39歳だよ もういい年だよ」
と答えると
「私より3つ年上ですね 私、年上の男性が好きなんですよ」
「へ〜そうなんだ」
と笑って答えたけど、内心はドキドキしていた。
勘違いだろうと思い、忘れる事にした。
年末最後の配達に行くと、忙しいのだろ、パートの人が全員いたのだ。
普段は3人で交代制らしいので、
初対面同士がいたみたいだ。
羽賀さんや豊田さん璃子に他数名で仕事をしていた。
年末の挨拶と納品を済ませようとすると、忙しくてそれどこではない様子なので後でまた来る事にした。
時間をズラしてもう一度納品に行ったら今度は落ち着いていてみんなバタバタとはしていなかった。
年末の挨拶と納品を終えて帰ろうとすると、璃子だけがそっとやって来て、
「今年は、半年間だけだったけど、来年は1年間よろしくお願いします。良いお年を。」
と言い残して戻って行った。
年が明けて、仕事が始まると璃子の事を思い出した。
まだそれくらいの存在だった。
また羽賀さんからパンの催促が来た。
「ねぇねぇまだパン持って来てくれないの?」
毎日の様に朝3時起きして、パンを作ってたので、徐々に自信はあったのだが、やはり断った。
「その代わり羊羹良かったらどうぞ」
っと言って誤魔化したが羽賀さんは私を睨んでいた。
姐御肌の羽賀さんは睨みを利かすと恐いのだ。
「良かったじゃあないですか? 大好きな羊羹貰えて」
と璃子がフォローしてくれて正直助かった。
羽賀さんは璃子とは、メールや電話でやり取りするぐらいの仲だったので、璃子の言う事は、以外と聞き入れてくれる。
しばらくすると、璃子も羽賀さんがいない時でも、話し掛けてくれる様になっていた。
その会話の中で璃子には、話して無い事が良く出て来るのだ。
「あれ?何で知ってるの?」
と尋ねると璃子はこう答えた。
「あ! ごめんなさい…羽賀さんに聞きました。」
璃子の顔に緊張の糸が走った。
「へ〜そうなんだ。」
と私が笑いながら答えると璃子はホッとした顔を見せた。
それからしばらくは、距離を置かれているような感じがした。
年末年始はやっぱり忙しくて、
私は、日に2回、多い時には3回も配達に行く事も度々あった。
そんな時に
「何時も、一生懸命ですね」
「一生懸命な人ってカッコ良いですよね」
と微笑みながら言ってくれた。
「そうですか? ただのおじさんですよ」
と返すと少し笑いながら
「幾つ何ですか?」
と聞き返して来たので
「39歳だよ もういい年だよ」
と答えると
「私より3つ年上ですね 私、年上の男性が好きなんですよ」
「へ〜そうなんだ」
と笑って答えたけど、内心はドキドキしていた。
勘違いだろうと思い、忘れる事にした。
年末最後の配達に行くと、忙しいのだろ、パートの人が全員いたのだ。
普段は3人で交代制らしいので、
初対面同士がいたみたいだ。
羽賀さんや豊田さん璃子に他数名で仕事をしていた。
年末の挨拶と納品を済ませようとすると、忙しくてそれどこではない様子なので後でまた来る事にした。
時間をズラしてもう一度納品に行ったら今度は落ち着いていてみんなバタバタとはしていなかった。
年末の挨拶と納品を終えて帰ろうとすると、璃子だけがそっとやって来て、
「今年は、半年間だけだったけど、来年は1年間よろしくお願いします。良いお年を。」
と言い残して戻って行った。
年が明けて、仕事が始まると璃子の事を思い出した。
まだそれくらいの存在だった。