社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。



「…、」



あの日私は彼と、雨の中キスをした。



お酒が入っていたわけでもない。拒めなかったわけでもない。

それでもその唇を受け入れたということは、そういうことで。



(…ダメ。流されるな私。巻かれるな)



あの男は誰とでもそういうことをする男なんだから。

気持ちを持ったところで、無駄だと言う男。



嫌い。嫌い、嫌い、嫌い、



そう記憶を振り払おうとする度また、あのキスが思い出される自分はつくづくどうかしていると思う。



「…、」



< 101 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop