社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
(…何でモテるか納得いかない、か)
そんなの、簡単だ。
見た目、言葉、カラダ。それだけで恋は充分始まる。
「昴」
「…?あぁ、野宮さん」
呼ばれた声に振り向けば、そこにいたのは経理部の先輩・野宮さん。
栗色の髪を綺麗に巻いた彼女は黒いスーツに短めのスカート、ピンヒール…いかにもデキる女といった姿の年上女性だ。
「休憩中?」
「はい。野宮さんも?」
「ええ、丁度時間が出来て…よかったら、どう?」
「…喜んで」
そんな彼女に誘われるまま、今日も使われていない会議室へと入って行く。