社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。







「はー、終わった終わったー!」

「……」



そうしてタクシーを飛ばしやって来た病院で、処置を終えた氷室さんはすっかりいつもの顔で待合室で待っていた私の元へと戻ってきた。

その左手には、しっかりと包帯が巻かれている。



「大丈夫でしたか?」

「うん、全治一週間の捻挫。力かけたり動かしたりしないようにって」

「捻挫…よかった」



私を庇った際左手を変に着いてしまったようで先程までは痛そうな顔をしていたものの、今では飄々としたその様子からして大きな怪我ではなかったらしくその結果に私は安堵する。


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