社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。



響いた高い声に振り向くと、そこには驚いた顔でこちらを見る看護師の女の子。

私よりやや年下らしい、色白で小さな顔をした可愛い顔立ちのその子はまさしく『白衣の天使』という言葉がよく似合う。



今、『お兄ちゃん』って…ことは、つまり

そう視線を隣の氷室さんへと向けると、その顔はたちまち明るいものに変わる。



「早希、久しぶり」

「何してるの、こんな所で…ってその手!どうしたの!?」

「ちょっと捻挫。一週間くらいで治るってさ」

「何でサラリーマンが手を捻挫なんてするのよ…家のことするのに大丈夫なの?たまにはうちでご飯食べたら?」

「んー、でも実家帰っても早希も母さんも家事苦手だから結局俺がやることになるしなぁ…」

「もう!さすがに私も少しくらいはできるようになったもん!」

「……」


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