社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。



「…部屋、ここ」

「はい」



『506』そう書かれた部屋の鍵を開け、ドアを開けると広がるのは真っ暗な部屋。



「あがって」

「…お邪魔します」



パチ、と電気をつけるとそこにはベッドとテレビ、テーブル…それだけの家具の質素な室内があった。



「物、あんまりないんですね」

「必要ないものは置かない主義だから。何、女の荷物でもあると思ってた?」

「はい」

「あるわけないじゃない。部屋に女なんてあげたことないのに」

「…?」

「そういうことはホテルでするから。ベッド汚れるの嫌だし、他人にプライベート見せるの嫌だし」

「……」

「けど君は、特別」



そう笑ってみせ、彼は私の体から手を離しながら首元のネクタイを緩める。


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