社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
特別、なんてそんな言い方されたら
またバカみたいに期待する。
(…帰ろう)
これ以上ここにいたら、気持ちは余計に収まりそうにないから
「…私、終電の時間があるので帰ります」
「待って」
背中を向け帰ろうとしたものの、その手はぐいっと私の腕を引っ張る。
「…?何ですか」
「今から駅行ってももう終電逃しちゃうし、泊まって行けば?」
「結構です。ならタクシーで帰りますから」
「心配しなくても、何もしないから」
「そんなの信用出来るわけ…」
「本当に、しないから」
「……」