社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「……」
もう寝てしまっているのか、彼が動く様子はない。
不思議、
嫌いだと思っていた、好きだと気付いた。そんな相手の部屋でこうして同じベッドにいる。
何度もキスをしているのに、今は肌一つ触れずに。
「…もう、寝た?」
「!」
すると突然ぽつりと呟かれた声。
(まだ起きてたんだ…)
「…まだ、起きてます」
「そっかー…じゃあ子守唄の代わりにでも、俺の独り言聞いててよ」
「…?」
独り言…?
窓ガラスに映る彼は、大きな背中を向けたまま。