社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「長瀬も、聞いたでしょ?宇浦ちゃんは俺のことが好きなんだってさ」
「なっ…」
「軽くて最低で傷付けるような俺の方が、長瀬よりも好きなんだって」
「…!」
チクリと刺すような言い方で攻める氷室さんに拓真は何かを言いたげに、けれど飲み込んで私から手を離す。
「っ…勝手にしろ!!」
そしてそれだけを言って、足早にその場を後にした。
「……」
「……」
残されたその場には、私と彼と漂う無言の空気。