社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「…あーあ、行っちゃった」
それだけぽつりと呟くと、氷室さんは会議室に入り開けたままだった部屋のドアをバタンと閉める。
「君もバカだよねぇ。長瀬みたいないい男振って俺を選ぶなんて」
「……」
「…で?俺のことが好きなんだっけ?」
「…はい、」
からかうように笑いながら、こちらを見る瞳。
「別に好きでいるのは勝手だし、それなりに相手もしてあげるけど…君一人に本気にはならないよ」
「…どうしても、ですか」
「…どうしても、だね」