社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
そんな昼休みの休憩室で一人、俺は缶コーヒーを飲みながら窓の外を見つめた。
『氷室さんの全部を受け止めます』
あの日からそこそこの日々が経ち、俺と彼女の毎日はいつも通り変わりない。
朝から晩まで仕事をして、時々食事に行ったりキスしたり、泊まりもするけど…そういう関係は、まだない。
この関係を何て呼ぶんだろうか
友達?恋人?
どちらもまだ、当てはまらない気がする。
「昴」
「…?野宮さん」
そうぼんやりとしていると、カツカツとヒールを鳴らし現れたのは今日も色気を漂わせる野宮さんだ。