社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
ー
「……」
その日の夜、私は一人オフィスに残りパソコンと向かい合っていた。
画面にはソファの色だけが決まらないままの部屋の図面。
先日提出した『同棲』特集の書類は、結局ソファの色は黒で出したわけだけれど
『これさぁ、もうちょっと何かない?』
『何かって何ですか?』
『インパクトっていうか、個性がほしいっていうか…何となく無難なんだよなぁ』
『無難…』
『ラグマットかソファか、何かもう一色加えてみるとかしてみてくれ。出来れば明日の朝までに』