社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「で、何の居残り?」
「氷室さんには関係ありません」
「あらら、冷たい。いつも長瀬とはあんなに仲良く話してるのに」
「拓真はあなたみたいに軽い男じゃないですから」
「ふーん…わかんないよ?実は内心、下心でいっぱいかも」
「内心で済むだけ、表面にモロ出しなあなたよりマシです」
「うわぁ、手厳しい」
容赦無い言葉にそう苦笑いしながら、デスクに手をついて体を近付け画面を覗き込む。
(…距離、近いし)
画面を見るため、そうわかっていながらも触れそうで触れないその距離に意識が向く。
すると不意に、その指先は画面の中のソファを指差した。