社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「やっぱりこれ、ソファは赤でしょ。黒なんて無難すぎ」
「……」
予想通りの指摘。
うっ、と言葉を詰まらせる私にその瞳は画面からこちらを向けられる。
「やっぱり無難より情熱的じゃないと。…インテリアも、恋愛もね」
ふっと浮かべられる笑みは本気なのか冗談なのか。その目から視線をそらし、貰ったコーヒーを開けて一口飲んだ。
「…さすが、軽い人の言う言葉だけありますね」
「すごい言われ方だなぁ」
「否定はしないんですね」
「まぁねー…けどその拒絶の仕方から見て、ズバリ宇浦ちゃん処女でしょ」
「ぶっ!!」
が、突然のその一言に思わず私は勢いよくコーヒーを吹き出した。