社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「じゃあ、俺が教えてあげようか」
近い距離で響く声は、耳へ深く入り込む。
「知らないこと、全部隅々まで」
浮かべた笑みは
「教えてあげる」
妖艶、で
「っ…結構です!!」
それを断ち切るように、私はその顔をバシッ!と書類で押さえカチカチとパソコンをいじり席を立つ。
「ありゃ、怒った?ていうか残業は?」
「怒ってません!残業も終わりました!帰ります!」
「え?いつの間に??」
「更衣室から戻ったら電源落としますからそのままにしておいてください!お疲れ様でした!」
そしてそう怒鳴って、ズカズカと更衣室へ向かい歩き出した。