社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
彼が異動してきて半月。今日も相変わらず、軽薄なその口に周りはキャーキャーと騒ぐ。
そんな光景を私はうんざりとした目で見つめていた。
あぁ、言ってやりたい。
素敵だ格好良いだと騒いでいる女子たちに、声を大にして言ってやりたい。
(その男は人に処女だとか普通に言うようなデリカシーのない男なんだってね…!!)
『宇浦ちゃん処女でしょ』
あの発言から数日が経つ。けれど、今だに許せない。
(悪かったな処女で!それっぽくて!こっちだって好きで経験ないわけじゃないっての!!)
イライラとする気持ちをぶつけるように、私はガチャガチャとパソコンのキーボードを打つ。