社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。



…いない、んだ。

あれ?私…少しホッとしてる?



って何で安心してるわけ!?どうでもいいし!この男に彼女がいようがいまいが!

今偶然いないってだけで、昨日まではいたかもしれないし、明日にはいるかもしれないし…とにかく軽いことには変わりないんだから!



(どうでもいい!どうでもいい!!)



そう一瞬感じてしまった安心感をかき消すように、私は目の前にあったグラスの水をぐいっと飲んだ。



「あっ!美和!お前それっ…」

「へ?」



拓真の声に言葉を返そうとした途端、口に広がる苦い味とグラリと回る視界。

そしてそのまま勢いよく、その場にひっくり返った。



「!?宇浦ちゃん!?」




< 62 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop