社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
(気持ち、悪…)
「…、」
胃の中のものを出し切りヨタヨタとトイレから出ると、今にもまたひっくり返りかねない体を氷室さんはそっと支える。
「おっと…本当酒ダメなんだね。顔真っ青」
「…すみま、せ…」
「よしよし」
さすがに軽いだの触るなだの言ってる余裕もなく、肩を抱かれたまま力なくトイレ前の長椅子へと座らされた。
「水貰ってきたから飲んで。ハンカチも使っていいから」
「……」
そう手渡されたグラスに入った水を一口飲む。ひんやりとした冷たさが喉に気持ちいい。