社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「…、…」
私は語れるほどの恋愛経験なんてないし、彼みたいにモテるわけでもない。
人並みの経験もない。
けど、誰かを好きになったことはある。
だからこそこれだけは分かる。
ーパチンッ!
「……」
振り上げた手で躊躇いなく、思い切り叩いた頬。
「…最低」
絞り出した言葉に、その頬はみるみるうちに熱を帯び赤くなる。
「そんな怒ったりしちゃって…あ、もしかしてキスしたの初めてだった?」
「っ…」
からかうように言う言葉に、かぁっと全身が熱くなる。