社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
「氷室さんの考えは…私には、わかりませんっ…」
「……」
最低
その気持ちなんて分からない。
そんな思いで誰かに触れて、体を重ねて
「…そっかー、わからないかぁ」
そう呟いて、彼はまた階段を降り出す。
「じゃあ、サヨナラだね」
張り付いたままの笑みを浮かべて、微かな匂いを残して。
「……」
一人残された階段。
そこで私は動くことも出来ず立ち尽くす。