社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
(…うん、忘れる。忘れる)
犬に噛まれたとでも思って、なかったことにする!
反応なんてしてやらない。
前と変わらない顔して、普通にしててやるんだから。
「宇浦、今忙しい?」
「いえ全然!寧ろ沢山仕事ください!!」
「?やけにやる気あるな…」
藤原さんはそう首を傾げながら、私へ数枚書類を手渡す。
「次号のカタログ用に図面頼むわ」
その書類を見れば、そこには『オンナの部屋』の文字。
「オンナの部屋、…?」
「そ。可愛い系から綺麗系、それぞれのジャンルの女が住みたくなるような部屋、ってこと」
「どれも無縁なんですけど…」
「前回の同棲特集だって無縁なりにしっかり出来たんだから大丈夫だって!」