社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
最低、最悪
軽い彼も拒めなかった自分も。
それ故に、思い出す度甘い気持ちにはなれずに。
「…けど、最低って言われるのは嫌いじゃないんだよね」
「…?」
「それに、嫌な思い出なら良い思い出に変えればいいだけの話だし、ね」
そう囁いて、不意に傘の中で近付く距離。
「……」
驚きについ止まった足を彼は見逃すことなく、空いているその右手で私の頬に触れる。
そして拒む間もなく、交わされるキス。