君がいればこんなにも世界が美しい
職員室でコウちゃんが電話に出た。
「…わかった。学校からの方が近いし直接行くわ。」
「何やった…?」
コウちゃんが深刻な顔してる。
「としえが…倒れたらしい」
「えっ!?」
「桐原さんから連絡あったんや。○○病院やからこっから行くぞ」
鼓動がめっちゃ早い。
コウちゃんが先生に説明してるけど何も聞こえへん。嫌な予感が離れへん。
「チヨ!早よ!」
わかってんのに足が動かへん。
「チヨ、大丈夫やから」
そう言って手をギュッと握ってくれる。
そのままコウちゃんに引っ張られるようにして走りだした。