君がいればこんなにも世界が美しい

コウちゃんはいつでも私を安心させてくれる。しっかり繋がれた手が、めっちゃ頼もしい。

「ハァ…ハァ…」
「着いた…」
病院に入って部屋を確認し、ゆっくり歩き出す。でも気が焦ってエレベーターを待つのも落ち着いてられへん。
「チヨ、ごめんな。俺…怖くてしゃーないねん。」
「コウちゃん…」
繋いだ手が震えてる。
黙ってギュッと握りしめる。

私も怖いけど、コウちゃんに頼ってばっかりやったらフェアじゃない。弱いとこも見せれな付き合ってる意味ないんやから。
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