君がいればこんなにも世界が美しい
「としえ〜」
バンバンやると
「お庭に回って〜!」
と桐原さんの声が聞こえた。

「こんにちは」
「いらっしゃーい。クッキー取ってくるわね。」
「ありがとうございます。」

「としえ具合どう?」
「すっかり元気!ありがとうねお見舞い来てくれて」
「どういたしまして。」
「クッキー取ってきたよ〜♪」
「やった〜☆」


食べ終わってのんびりしてたら
桐原さんが
「ちょっと聞いてくれる?」
って真剣な話を始めた。

「あのね、としえさんの体を考えると施設に入ってもらうべきやと思うねんよ。それでとしえさんはどう思うかってゆうのを聞きたいんやけど」

「あのっお金のことやったらあたしらのお母さんが何とかするって言って…たし」

「…桐原さん。チヨちゃん、コウちゃん。ありがとうね。せやけどおばあちゃんはもう長くないのよ。やから、家に残ります。」

「長くないやなんて!そんなん言わんとってよ!としえは長生きしなアカンやろ。あたしらの結婚式出るんやろ?ほなら…施設にも入った方がいいやん…」


アカン。泣きそう。


「チヨちゃん…。」
「としえさん、私も毎日来れてるわけやないし、安全やとは思うの。どう?それか何か理由がある?」
「理由はね…」
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