拾われ化け猫
レイル


レイル


トモくんはいつでも僕の名を呼んだ。


僕はトモくんが近くにいなくても、あっ、今トモくんが僕を呼んだ、とすぐに分かった。


僕とトモくんは、一番の仲良しだった。


でも、時々トモくんの友達が来ると、僕はほおっておかれることがあった。


トモくんは友達と楽しそうにゲームしたり話したりしていた。


僕は思った。


もし、僕が、人間の言葉を話すことができたら。


そしたら、僕はもっとトモくんと仲良くなれるのに。
< 6 / 24 >

この作品をシェア

pagetop