拾われ化け猫
「レイル‼レイルなんだね‼」


トモくんは叫ぶとぎゅっと僕に抱きついた。


僕はトモくんも同じくらいの大きさになっていた。


何とかベッドのうえに座って、僕は


「とも……くん」


と口にした。


僕が一番驚いていた。


人間の言葉を話せるようになりたいという願いがかなってしまったのだ。


はじめは転んでばかりだったけど、僕はすぐに歩けるようになった。


トモくんは僕に服を着させて、鏡の前に連れて行った。


「見て、君だよ」


僕は鏡の中の自分と目を合わせた。


目は猫っぽい形の黒


髪は毛並みと同じ銀色だった。
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