who?(仮)
4日目

(ピッピピピ)
目覚ましがなり、起きるのがめんどい。
今日、謝る。そう決めたのに、起きる気がしない。
毎日来るはずの海翔がこな…い。
「だーいーすーけー!」
びっくりして、起き上がる。
すぐに、着替えて外にでる。
「お、おい!なんでおまえ!?」
「ごめん!!」
いきなり頭を下げられてびっくりする。
「俺のせいだよな。」
「違う。俺のせいだ。俺の八つ当たりで…。」
「「…。」」
沈黙が続きそれを破ったのは海翔。
「まっ、これで仲直り?でいいかな?」
「あぁ、そーだな。」
「この際ついでに、全部言うわ。」
初めて真剣な顔をする海翔。
「俺、森田海翔は…本当はゲイではありません!女好きだし巨乳好きだ!」
分かってたけど、まさか話すとは思ってなかった。
「ごめん。黙ってて。」
「別に良いけど。おま…。」
「てかさ!今9時だよ?遅刻確定!俺んちこいよ!」
いきなりテンションあげる、でも確かに遅刻。
行く気もならないし、それならと思い「そだな。」と言う。

行く途中何も話さず、ただ海翔の後ろを歩く俺。
久しぶりに行くから道忘れたかもしれないし。
最低だな。

急に海翔がとまり、こっちを向き
「とーちゃーく!」
あぁそっか、あの病院の近くだったのか。
「おじゃまします。」
「おう!いらっしゃーい!」
ハイテンションな海翔。
そういえば、俺んちは親がいるから海翔の家来たけど…。
「なぁ、お前親大丈夫なのかよ?」
「ん?親…?共働きだから大丈夫!」
明るく言ってるけど、絶対寂しいだろうな。
「それより、オレンジでいい?俺このジュース好きなんだよ!」
「へー。お前が勧めるならいいけど。」
「じゃ、俺の部屋でまってて!」
そう言い残して、部屋から出た。

俺は部屋の窓から病院をみた。
こんなに近くて、先輩に会いに行ってるんだ。
あれ、そいえば先輩ってまだ治らないのかな?

「おまたせー!」
「おっおう。」
「どしたのー?そんな病院みてー。」
「なぁ、先輩まだ治らないんだ?」
「あぁ。もう退院したよ!」
「え?」
なんで、俺に言わないで…。
「俺って嫌われ者だな。」
「え?何言ってだよ! あ!退院の事言わなかったから?それは、お前の為だよ!」
「はぁ?何がだよ。」
「先輩もお前の事は大好きだし、あっ友達って意味でね。」
当たり前だろうな。
「大輔さ、あの女の子のとこ行ってるじゃん?先輩にその事言っちゃって。」
えへと照れたように言い話し続ける。
「それで、大輔とあの子といる時なんか良いんだよね。あー!言葉になんねー!」
「だからって、それだけで俺に報告なしかよ?」
「うーん。そーなるっちゃそーなるな。あー、あれだ!『俺にかまってないで彼女を大事にしろ』とか言ってたな。」
「ふーん。」
まぁ、いっか。後で会いに行けば。
ってあれ?
「なぁ、先輩の名前って…。」
「ん?やっと気づいた?俺の兄。森田駿。」
「!?ホントかよ!じゃなんでお前『先輩』とか言ってるんだよ?」
「癖だね。それと俺ブラコンもあるから。あは。これはほんとだよ!」
「そっか。 あとさ、お前『ホモじゃない』って言ったよな?」
この話出したの悪かったかも。海翔の顔が一気に暗くなった。
「俺、昨日責めたりして悪かった。でもお前の本音も聞きたいんだ!」
「うん…。そだね。ちゃんと言わないとだね。」
それから、海翔の過去話をしてくれた。
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