そのキスの代償は…(Berry’s版)【完】
距離を取っていたはずなのに…いつの間に近づいてきたあの人に
左手を強く引かれた。

ハッとして強張る私の躰を無理やり閉じ込めるように抱き、
噛みつくようにくちづける…




嫌だ。
もうこういうのは…イヤダ!!




あの人が息をするために唇を離したすきに
私は腕を振りほどこうともがきながら

「いやぁ~、やめて。もう…」

叫ぼうとして口を掌でふさがれた。

そしてあの人は射抜くような強い目をして
すごい力で私を拘束したまま、
私を引きずっていくとベッドに押し倒し、
自分が上になるように跨った。

上から落とされる視線。
そこには優しさの欠片もなかった。



「言わせてやる。もうどうでもいいと。
お前の躰なら…どこを攻めたら言うことを聞くか知ってる。

このまま溺れてしまえ。もう何もかもどうでも
よくなるほど、よくしてやるさ!」











その後…私は長い間抵抗した。

私は快感より、自分の気持ちを、
何よりあの人への想いを殺したくなかったから…

でも、そういう大切なはずの想いを…

快感を再び知ってしまった私の躰は、










結局裏切った。
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