悪魔の彼
イアより先に、私は馬車に乗り込む。
外ではイアがフロウとまた会う約束をしているようだった。
『じゃあな』
『ああ、またな!』
そんな会話が聞こえて馬車の扉が開いた。
「シルヴィア……いくよ?」
「うん」
私はごしごしと目を擦り、笑顔を向けた。
待ちに待ったこの日。
あの不思議な出会いをしてから今日までいろんなことがあった。
私の知らなかった私自身のことも、沢山知った。
そして新しい明日へ
また一歩踏み出す。
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