悪魔の彼
それはともかくとして……
快晴のこの日、私はまた新しい発見をした。
この世界にきてからというもの
休む暇もなくいろんなところを飛び回ったために、この世界のことをまだよく知らなかった。
だから今回の一時の休息は、私自身にとって新たなことを知ることのできるよい日々になっていた。
今日見つけたのは『つながり草』という不思議な草だった。
遠くにいても、同じ花の花びらを持つ人には心の中で思ったことを送れる
不思議で便利な花だ。
「イア!空にいて!」
私は本当かどうか確かめることにした。
『ねぇ、聞こえる?』
『聞こえる。なっ、ホントだっだろ?』
心に直に話し掛けられているから体中に響いてくる。
シュワァ
そのときだった
美しいコバルト色をしていたつながり草は、枯れてしまった。
それを見計らったようにイアも降りてきた。
「ねぇ、枯れちゃったよ?」
「一回しか使えないんだよ。」
悲しくなって私はもう一輪摘んだ。
そして二枚イアに預けた。
「なにかあったときのために持ってて。」
「心配性だなぁ……」
イアは苦笑しながら私からのプレゼントを受け取ってくれた。
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