悪魔の彼
もうすっかり歩き慣れた街を、行く宛てもなく少しの間二人で歩いていると梨花が突然口を開いた
「ねぇ、友達に聞いたんだけどね、ここらへんに違う世界に行けるカラオケがあるらしいの………
行ってみない?」
いたずらな笑みを浮かべて彼女は言った。
真実味はないものの、興味をそそられた私は自然に
「行く」
と答えていた
あとあと考えればこの選択をしたこの時が、私の人生を大きく変える瞬間だったのかもしれない。
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