悪魔の彼
「イア正直に言ってね」
真剣になって話しをはじめる
「あの渦はなに?それになぜラギールさんは私の家にきたの?」
困ったかおをしたイアは言った
「ねぇお腹すいた
一ヶ月なぁんにも食べてないんだもん
それに明日にしない?
かくれんぼが始まったみたい」
ラギールが来たというのだろうか?
「腹ごしらえしたいんだけど」
呑気なことを……
でも腹が減っては戦は出来ぬっていうし
「何がご飯なの?」
「魔界の食材だけどないときは
魂か生気だよ
俺悪魔だから」
え゛ー
無理にも程がある
「あのさ、生気は回復させてあげられるからもらえないかな
助けてもらって図々しいけど…」
なんだ
少しホッとした
彼はいわば逃亡犯だ
食事もろくに出来ていなかったんだろう
「いーよ」
首筋に唇が迫る
食事だからしょうがない
が
やっぱりどきどきする
.